『フラレガール』第5巻 思ったよりも世界や人の心は簡単なのかもしれない
同級生にだまされる形で合コンに参加させられていた響ちゃんをさらった青山君。
そこに同じく抜けてきた桃霧さんも合流します。
3人で帰路につく中で出たのは響ちゃんの謝り癖の話や桃霧さんの苦手なもので…?
ほかにも、青山君響ちゃんの守護霊にリベンジ、ライバル出現!?、とある1週間の日常漫画(急に)、突然ですがケモノ化しました、など。
読んでみないと全く想像もつかない話が盛りだくさん☆
今回は花とゆめで好評連載中のフラレガール5巻の見どころをご紹介します!
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『フラレガール』第5巻 登場人物&おすすめポイント
『フラレガール』第5巻の登場人物
ヒロイン 赤坂響(高3)
年齢不相応の色気がコンプレックスの少女。あだ名が愛人。青山君の彼女。
ヒーロー 青山大地(高3)
天然×わんこ系の健全な男子高校生。守護霊は柴犬。響ちゃんの彼女。
青山君のバイト先のDJ 桃霧百刃(23歳)
青山君憧れのDJ。1年目にして夜の帯を任される敏腕DJ。
『フラレガール』第5巻のおすすめポイント
さて、個人的5巻の見どころは5巻の最初に収録されている20話です。
自分の癖って皆さん、わかりにくいし人から指摘されてもピンと来なかったり、悪い癖でも直すのに時間がかかったりするかと思います。今回はその、「癖」のお話です。
青山君に連れられてカラオケを後にした響ちゃん。
知らされていなかったとはいえ、彼氏がいる身で合コンに参加してしまったことを謝ります。青山君も責めることなく許して、そのまま帰路につくのですが、同じく合コンから抜けてきた桃霧さんと遭遇します。
JRが使えずスマホも忘れてしまった桃霧さんと一緒に別ルートで帰る2人ですが、途中で道案内を担当していた響ちゃん(青山君のスマホも充電切れ)が道を一本間違えてしまいます。
そのこと、さらには合コンを急に抜けて空気を悪くした(?)事を桃霧さんに向かって謝罪すると、彼は「あんたって、謝るの趣味なの?」と聞きます。
もっと堂々とすればいい、自覚のない謝罪は言えば言うほど軽くなる、とオトナの意見🤔
響ちゃんも前話で、謝りすぎるのも相手に許しを強制する暴力的な行為かもしれない、と考えてはいましたが、いざとなっても謝罪の言葉が出てしまいます。事実、道を誤ったことは迷惑になっていると告げますが、「俺もスマホ忘れて迷惑かけてるけど、謝ってほしいの?」と返され言葉に詰まります。
今回大好きな友達にだまされる形で合コンに参加させられ、全部が全部嘘だったわけではないとわかっていても、人が人に失望してしまうのは、容易いと知ってしまった響ちゃんは、せめて青山君の前では誠実でありたいと、そういう理由で謝罪しているのかもしれない、と思います。
そんな響ちゃんに桃霧さんは
「大人になったら、あーそういうやつなんだな。で片付くんだ」
と助言。
人に嫌われたからって人生は終わらないと教えてくれます。
そんな大人の境地にたどり着くのは難しそうだと思った矢先、桃霧さんが足を止めます。
なんだなんだと進もうとすると「馬鹿野郎!!!!微生物に分解されるぞ!!!」とマジ顔。
え、なにそれ。
どうやら彼、小さい頃落とし穴にはめられ、数日過ごす中虫の死骸が土に還る様を見て、土恐怖症になっているそう。
ただ、いい大人が土に一歩も踏み入れられない、そのせいで迂回しなきゃいけない、という事実に、彼氏を散々痛めつけられた(端折りましたが、桃霧さんはすぐ手が出るタイプ)唯一の地図持ち響ちゃんは
「…ああ、そういうやつなんだな?」
と先ほど教わったセリフで反撃します。
せめて遠回りしてほしいとお願いすべきでしたね。
おいて少し歩き始めた響ちゃんが感じたのは、気持ちの軽さ。
思ったよりも世界や人の心は簡単なのかもしれない、と息が楽になったのを感じました。
そのあとはいいことを教えてくれた桃霧さんと迂回ルートで駅まで行き、お礼と謝罪をもらい別れました。
『フラレガール』第5巻のまとめ
ずっと「いい人ぶっている」自覚があった響ちゃんが今回、謝らない、という選択を自覚をもって行い、学生特有の人間関係の狭さから少し抜け出せたような描写に感動しました。
皆さんの中にも、無自覚に反射的に謝ってしまう人、いるんじゃないでしょうか。
きっと響ちゃんと同じように、誠実でありたいいい人なのでしょう。
そんな人はこのお話を読むと少し楽になれるかもしれません。
そして、そして。
語るほどの話の長さではないのですが。5巻ではなんと。なんと。
ごっちがもしかしたら豆子ちゃんのこと好きかも!?!!?
という描写があります。お見逃しなく🤗🤗